位牌分け

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日本では先祖をおまつりする対象は位牌であることが多いようです。

よく火事に逢っても位牌だけでも持ち出したという様な昔ながらの逸話があるように、位牌イコール御先祖様となるのが日本人の姿なのではないでしょうか。

先祖を祀る象徴的な対象は日本では位牌が挙げられるのではないでしょうか。

位牌はたいていは一人につき一つ用意されていますが、中部地域と関東の北部地域には、一人の位牌をその人の子供の数だけ作る習慣のある地域があります。

つまり、跡取りの家に亡くなった人の位牌が一つというわけではなくて、亡くなった人の子供全員に位牌が配られるそうです。

そしてこの位牌の分配には男女の差がありません。

つまり嫁に行った家でも、位牌を分けてもらうことができ、しかもその位牌を亡くなった人にとっては他家であるところの嫁ぎ先の仏壇でおまつりしてくれるそうです。

地域にもよりますが、親が亡くなった場合に、嫁いだ姉妹や分家した兄弟が集まり、喪主から親の位牌分けがなされます。

ただし、これは全員に分けられるわけではなくて、ある一定の条件があります。

それは、位牌を分けるのは既婚者に限られており、未婚者はその対象とはならないようです。

この風習のおもしろいところは、この位牌を客仏(きゃくぼとけ)と呼び、それぞれが、大切に家に持ち帰り、家には親戚や近所の人たちを招待して、盛大に披露が行われることです。

とてもおおらかでこころあたたまる風習だとおもいました。

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2013年3月14日 | コメントは受け付けていません。 |

カテゴリー:ご供養について 仏事用語

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