おくゆかしい伽羅の香りのお線香「伽羅 永寿」
さて、今回ご紹介させていただくこのお線香は、とても懐かしい香りが、静かに広がります。
箱を開けた時、火を灯した時、「私がお線香です」という強い主張は全くありません。
これは、仏さまとの語り合いにとても適したお線香だなと思います。
今日は、お線香業界の最大手である日本香堂の「伽羅 永寿」です。
伽羅は、選ばれた香りです。
元々は沈香なのです。
お香になる木は、長い時間をかけて大地の中ではぐくまれます。
最初はやわらかく香気のない原木が、土中に埋もれ長い歳月を経るうちに、自然の術で黒色堅牢となり、香り豊かな「沈香」にまずなります。
この沈香の中でも、極上のものが「伽羅」と呼ばれるものとなります。
大いなる大自然の営みにより生まれた香木伽羅は、その高貴な香りと貴重さゆえに、昔々より「至上の宝」と珍重されています。
天地自然の「理」と「知」をそなえた伽羅の発する香気は、「邪」をさけ、穢(けがれ)を去り。
人の心魂を正しくしていく、澄み切った香りなのです。
他の香木の中には、熱を加えないと香らないものが多くあります。
沈香もそうです。
でも、伽羅は、そのまま、常温でもよい香りを発します。
沈香の含油量が最高で38%に対して、伽羅は50%を越しています。
これが、沈香と伽羅の線を引く部分です。
ただ、本来なら交わることのない水と油ですが、伽羅の中では不思議な作用をします。
全体成分の含有量が半分を超えているのに、水分も多いのです。
その配分の不思議で常温でも香るということになっているのです。
そして、さらに年月が経ち、表面が乾き、香りにのもとになる成分(油)は凝縮されていきますから、古くなればなるほど、存在する伽羅の品質は上がっていきます。
通常サイズの「伽羅 永寿」もございます。
でも、朝の忙しい時間のお勤めは、ミニ:15分でも仏さまは許してくださると思います。
あっ、今とぼれました。
とぼれる瞬間、まとめて香って、「もう安全(火の気がない)だよ」と教えてくれるような気がします。
仏さまは、忙しくしてる中でも、ちゃんとそばにいてくださるのですね。