お墓は何のためにある?
お墓は何のためにあるのでしょうか。
死んだ後の骨を入れる場所・・・なんて、いかにも合理的な返答がかえって来そうな質問ですよね。
しかし、少し昔でしたら、先祖を供養するための大切な場所です!と答えた事でしょう。
もちろん現代でも、その考え方は根底に流れています。
なぜならお墓は、お墓を通じて、今はもう逢うことの出来ない先祖を身近に感じることができるからです。
例えば時代劇を見ていても、現実生活とは全く関係ないおとぎ話のように感じることがほとんどだと思います。
しかし、不思議とお墓参りの後には、あぁこの時代にも私の先祖が生きていたんだなあ・・・なんて感傷に浸ってしまうことがあるからです。
戦国時代にも、平安時代にも、自分の先祖は100%生存していたんです。
大飢饉の時にも、大噴火のあった時代にも、文字さへ無い時代にも、私たちの先祖はその時代を生き抜きました。
生き抜いたからこそ、21世紀に命をつなぐことができたのです。
そう考えると医療も医者もない時代を生き抜いた自分の先祖の偉大さに感動してしまいます。
お墓とは、そんな先祖へのロマンだって引き出してくれる、大切なツールなのです。
それを、死んだら骨を入れておく場所の様に感じてしまうのは、罰当たりであるというより、もったいないことだと思います。
先祖を思う時、私たちは今ここに生きている〝奇跡〟を感じることができるんです。
どんなに悩みが多い現代だと言っても、大飢饉で医者もろくに無かった時代に比べれば、全ての悩みは瑣末なものです。
お墓は命の象徴です。
過去ばかりでなく未来へもつながる尊い命の象徴のようなものだと思いませんか。