ご供養は珈琲の香りと共に
さて、前回に続きまして、梅栄堂さんのお線香『残香飛 ブラック』をご紹介させていただきます。
『残香飛 ブラック』は、火を点した瞬間に、淹れたての珈琲の香りが漂い始めます。
初めての方は、こんな香りのお線香があるなんて、ちょっと驚かれるかと思います。
一昨年の秋ごろ、当店にテレビ取材が突然に訪れた時のこと、リポーターの河合我門さんは、このお線香に大変興味をもたれ、スタジオでも紹介いただきました。
珈琲好きな方はもちろんのこと、珈琲が大好きだった故人も、絶対にこの香りにはまいってしまうはずです。
さて、これまでも何度となく書いていますが、仏様の食べ物は霞、つまり香りです。
毎朝のおつとめで、お水やお茶と一緒に珈琲をおあげしても、冷めてしまったら、香りはそこで終わります。
いわゆる『ごちそうさま』です。
1日何杯も珈琲を飲んでいた故人だとしたら、もっと飲みたい気持ちでいるかもしれませんね。
このお線香は通常の『お線香』とは香りの質が違います。
ブラックなのですが、珈琲豆独自にある甘味(砂糖ではない)が漂うのです。
ですから、おやつの時間に故人の珈琲ブレイクとして点してあげてもよいのでは、と思います。
私たちにとっても、部屋の隅々まで珈琲の香りが漂っている、そんな毎日を過ごせると、なんとなく、リラックスできると思います。
いつものお線香は朝に自分を律するためにあげて、おやつの時間は『残香飛 ブラック』にして気持ちをゆったりするためにあげる。
気持ちの入れ替えができて、毎日の生活にメリハリができると思います。
そして珈琲は、実はさる昔、胃薬として使われていたってご存知ですか。
珈琲の香りとともにいる事で、胃腸の働きもよくなるとしたら、それは薬であると同時に、仏様からのご褒美かもしれません。
煙はひかえめです。
控えめですが、香りのお供物は仏様に届きます。
私たちもお線香をとぼす時に珈琲を飲んでなくっても、この香りで充分に珈琲を飲んだ気分になります。
朝は忙しくって、お勤めする事だけだとしても、おやつに珈琲の香りと一緒にいる時は、ちょっと時間がありますよね。
生前の時と同じように、故人にはお線香の香り、私たちはカップ一杯の珈琲を片手に、あれやこれやをお話しするのにぴったりです。
今までにない画期的な香りなので、一度お試しください。