三具足(みつぐそく)と五具足(ごぐそく)

具足には「足りて具わっている」という意味があります。

『三具足(みつぐそく)』と『五具足(ごぐそく)』とは、宗派は関係なく、荘厳するために最低限必要な仏具のことを指します。

三具足とは以下に示す、『花立て』、『香炉』、『燭台』の三点のことを表します。

配置は正面から見て中央にお香を焚く『香炉』を置き、右側がロウソクを立てて灯す『燭台』、左側が花を立てる花瓶『花立て』の配置になります。

『五具足』とは、『三具足』から発展したもので、正式名称は『五物具足』ともいいます。

この三具足にさらに『燭台』、『花立て』を一つずつ加えたものを『五具足』と言います。

普段は三具足を利用して、法要など特別なことがあるときにだけ五具足する習わしがある場合があります。

五具足は現在、正式な法要の時に仏壇に配されています。

葬儀の時などは、臨時の急ごしらえの法事であるため、三具足を主に使用しますが、四十九日の法要や一周忌などの正式な法要の際には、上記の五具足を使用します。

御本尊に向かって、中央部分に香炉、その両側に燭台を一対、一番外が花立ての一対となります。

また、単に仏壇店などで売られている五点セットとは、花立て・香炉・火立と仏飯器・茶湯器を足した場合がありますが、こちらはあくまで単なる五点セットであって五具足ではありません。

基本的には仏壇そのものには配置せず、仏壇の前に置く小机である、経机や前卓の上に上記に書いてあるように配置します。

ちなみに、もともと三具足しかもっていない場合は、法要であっても、三具足のままでも問題はありません。