不安の時代
慌ただしい毎日の中で、お墓や亡くなった方のことを思い出せずに過ごしている方もたくさんおられるのではないでしょうか。
普段は、なかなかお墓のことにまで気が回らないのも無理はないかも知れません。
お盆休みや年末年始などの長期休暇の間にふるさとへ帰郷する予定のある方には、ぜひお墓参りをしていただきたいと思います。
話は少し飛躍しますが、2年前に大地震がおきました。
残念ながら、この先我が国では災害への懸念は永遠に晴れることはないでしょう。
これまでも、一年を通じてみれば全国各地で災害の無い年などありません。
そんな災害大国の日本ですが、災害は今に起こったことではなく、昔から日本が繰り返し経験しているものの一つです。
私たちのご先祖様達は、この災害の多い国で力強く命のリレーを繰り返してきました。
今私たちが地に足をつけて立っていることができるのは、そんな昔の人達がたくましく生き抜いてくれた証拠でもあるのです。
今、私たちの社会は常に不安のただ中にあります。
でもそれは特別なことではなく、生きるということ自体が、不安定なものなのではないかと思います。
ですから、特別に恐れていても仕方がないんだ、と私は思います。
恐れるよりも、まさにたった今、ここで生き抜けていることに感謝したいのです。
先人達は、感謝したからこそ先祖も大切にしたのではないでしょうか。
また、感謝の気持ちこそが、恐れる気持ちを一瞬にして吹き飛ばしてしまう魔法の様な心の安定を私たちにもたらすようにも思えます。
お盆でなくても、年末でも、年始でも、いつでも構わないと思います。
思い立った時に、お墓に手を合わせてご先祖様に感謝をしていただけるような気持ちがもてればよいなぁ、と筆者は思います。