主張しすぎない上品な香りのお線香「天然白檀 香雲」
本日は薫寿堂さんの『天然白檀 香雲』をご紹介させていただきます。
このお線香、いきなり白檀の香りは襲ってきません。
なので、火を点した時に、「あれ、白檀だよね?」と二度嗅ぎしてしまうかもしれません。
この香雲は、一本とぼれるまで約20分。
静かに、静かに、白檀の香りが積み重なって染みてきます。
20分ほどたったころ、上品な白檀の香りに包まれるといったところです。
つまり、仏様はこの薄味の白檀のご飯をゆっくり味わいながら召し上がっている、ということですね。
通常、『白檀』と書かれていても強い香りの白檀だと息苦しく、そしてどこか安っぽい白檀らしきニオイになりがちです。
ところが、この香雲は違います。
あくまでも上品で静かな香りなのです。
ふと原材料を見ますと、椰子殻皮、はぶ皮粉(お線香の形を作るのに使うものです)、白檀、白檀オイル、天然消臭剤。
これは、天然消臭剤を配合することにより、白檀の香りが流れる周辺の雑臭を消してから、白檀の香りが染み渡るシステムなのでしょう。
現代では、白檀そのものの価格も高くなり、白檀の香木そのものが相当な貴重品になっています。
ですから、化学的に調合した白檀の香料ではなく、白檀オイル〜白檀のコンセントレイトオイルを多分に使っていると思われます。
コンセントレイトオイルは白檀そのものから抽出された、雑味を省いた純粋の香りです。
白檀そのものを焚くと、木のニオイなども混ざりますが、オイルだけですと香りだけの純粋のすっきり芳香になるのです。
そして昨今、お線香のトレンドは煙の少ない少煙タイプになってきています。
煙は仏様の食べ物と言われていますが、昔はたくさんの煙と一緒でなければ、香りまで伝わらなかったんですね。
煙ではなく、実は香りが仏様の食べ物と、これからの時代は言い直してもいいかもしれません。
思うに、まず初物は仏様にあげますが、みかんの香り、りんごの香りなど果物には煙はありません。
おまんじゅうの香り、羊羹の香り、こうしたお菓子類にも煙はないです。
確かにご飯には煙はありますが、あれは煙ではなく湯気ですね。
筆者もこれから本ブログには、仏様の食べ物は香りと書く事にしたいと思います(笑。