神棚と仏壇を置く場所
さて仏壇を置く場所に決まりはあるのでしょうか。
一般的には「神棚と仏壇を同じ部屋に置いてはいけない」などといわれています。
しかし、これについて私は異論があります。
私の意見としては「それほど気にしないで良い」というのが率直なところです。
そもそも、仏壇と神棚を一緒にしてはいけないという論拠は、仏壇は仏教、神棚は神道なので、二つの宗教が同じ部屋に混在してはいけないというものです。
しかし、日本の歴史を紐解いてみても分かるように、お寺と神社が同じ境内にある状況も決して珍しくないのに、急に同じ部屋にしてはいけないというのは、少し妙な話だと思えてなりません。
元々日本人は神様と仏様どちらか一方と決めつけるのではなく、これらを共に信仰してきた鷹揚な民族です。
今更のように「部屋を変えたほうが良い」などと言いだすには違和感を覚えます。
そのような肩肘の張るような観念よりも、大切なのは信仰心や感謝する気持ちです。
双方が同じ部屋にあったとしても、どちらも大切にして、まめに手を合わせる気持ちがあれば良いと思います。
ただ、仏壇と神棚を向かい合わせに置くことは避けましょう。
その理由は、どちらか一方をお参りするときには、もう一方にお尻を向けてしまうからです。
それから仏壇や神棚を置く方向にも色々なことが言われていますが、これもさほど気にする必要はありません。
なぜなら、それぞれ言われていることが違っていたり矛盾点があったりするので、これら条件の全てを満たすのは我が国の住宅事情においては至難の業となります。