仏壇を購入するタイミング その1
仏壇は日本人にとって、古来からの生活の一部でした。
ですので大抵新築した時などに購入したものですが、最近では家族が亡くなったり、お墓を立てた後に購入しようと思っている方が増えたようです。
たくさんの人がそう思うのは、仏壇というものが、位牌を安置して先祖を供養する場所であると考えられているからです。
しかし、仏壇の本来の役割は、本尊をおまつりして仏様に祈りを捧げる場所です。
つまり、ご先祖様や位牌を安置するのは本来は、二次的な役割だったと考えられます。
私たちが忘れ去っている事実に、私たちは本当は仏教徒だということが挙げられるのかも知れません。
そして仏壇は仏教徒の祈りの場でもあるということです。
仏壇の歴史は仏教の伝来にさかのぼります。
そして、日本古来の先祖をうやまう土着な信仰を取り入れつつ全国に広まり、江戸時代に檀家制度ができてからは、ほぼ日本人全員が仏教徒となりました。
民間にまで浸透した仏壇ですが、先祖崇拝を取り入れた日本人独特の仏教感覚の元で仏壇は本来の本尊をおまつりする場所と同時に先祖の位牌をおまつりする重要な場所として大切にされるようになりました。
近代になってからは、宗教感覚が希薄になってきたこともあり、仏様をおまつりすることよりも先祖供養が大切だという考え方になってきました。
以上の理由で「仏壇が先祖の位牌を安置する場所」として認識されるようになったようです。
そんな歴史を振り返ってみても、仏壇が位牌を安置するためだけに仏壇が存在しているわけではないことがわかります。
現在も仏壇は位牌より中央にご本尊をおまつりしています。
ですので仏壇は誰かが亡くなるのを待つ必要はなく、すぐにでも購入してかまわないことがわかります。