仏花(ぶつばな)
スーパーの入り口付近や、町のお花屋さんで花束のようになって売っている仏花を一度は見たことがあるかと思います。
お彼岸の時期や、お盆、年末年始などになると、その量も種類も豊富になって選ぶのにも迷うくらいです。
なんとなく選んで購入して、いざ仏壇に飾ろうとしたときに、「はて、どのように飾ればよいのかよく分からない」と悩んだ方も多いことと思います。
「仏前に花一輪の心がけ」という言葉もあるように、心をこめて供えていれば、どのような花でもかまわない、大事なことはその気持ちです。
強いて言うならば、香りのきつい花、花粉の多い花、トゲや毒のある花などは避けた方が無難かと思います。
仏花で、よく使われる花では、菊や蓮やユリなどですが、これはあくまでも感覚の問題で、特に決まりはないので、ご自分の好きな花を選んでみましょう。
季節の花を取り入れると、華やかになり見た目にも良いですね。
そして供花は、枯れないうちに新しいものと交換するのが好ましいです。
水に雑菌が沸いてしまうと、花が枯れやすくなるので水はこまめに変えるようにしましょう。
よく水の中に十円玉を入れる花が長持ちすると良いと言われるのは、銅による殺菌作用があるからです。
こまめにお花を取り替えるのが難しい、という方はいっそのこと造花にしてしまうという手もあります。
あまり交換できないのに生花にこだわって、枯らしてしまうよりも綺麗な状態で保たれるので良いと思います。
ただ、ほこりがついたり、変色・変形したりと工業製品としての劣化は避けられませんので、その点はご留意ください。
気負いせずに、時間に余裕が出来たとき、時には生花にしてみようかな、くらいでも全く問題はありません。
繰り返しになりますが、大事なことは「ご先祖様を思う御気持ち」なのです。