供え物について

基本的にお供え物は、生前、個人が好きだった物などがある場合はそれを供えるのが一般的でしょう。

お墓の掃除のあと、お参りの際のお供え物には、花や水、お線香などがあります。

これらのお供え物の意味や由来にはどのようなものがあるのでしょう。

まずは、お墓に供える花についてですが、六波羅蜜というのをご存知でしょうか?

苦しみのない理想世界を「彼岸」(ひがん)といいます。

迷いの此の岸を去って悟りの彼岸に渡り達するという意味のことです。

彼岸に渡る方法として、布施(めぐみ)、持戒(つつしみ)、忍辱(しのび)、精進(はげみ)、禅定(しずけさ)、智慧(ちえ)これを六波羅蜜といいます。

この六波羅蜜のひとつである忍辱(しのび)が由来のようです。

怒りを鎮めて焦ることの無いように、明るく生きましょうと言う仏の慈悲の心を自然の花で喩えているとされています。

次に水桶の水を柄杓でまんべんなく掛けるという行為にはどのような意味があるのでしょう。

水は古来より、お清めの象徴とも言われていて成長も司るとされています。

死後の世界では、十分に水分も取れない過酷な状況があると言われていて、何故かお墓に掛けた水のみは、飲むことができるという言い伝えがあるようです。

そのため、お墓に水を掛けると言う行為には、死者ののどを潤すという意味があります。

最後に、線香についての説明ですが、香には、邪気を払うという意味合いがあります。

基本的に線香は、文化、宗教を問わずお香を焚くと言う風習が必ずあります。

広範囲に広がる煙、香りになぞらえて、分け隔てない広がりを感じ仏様の慈悲を表しているとされています。