六地蔵は何のため?

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六地蔵とは、地蔵菩薩様を6体並べて祀ってあるお地蔵様のことです。

お墓の入り口や、村のはずれなどでみることのできる六地蔵ですが、街道が交差する場所や、古いお寺などでも見る事ができます。

お墓に並ぶ六地蔵ですが、これには、あの世へと旅立つ死者を六地蔵のご加護によって守ってもらうといった信仰でもあります。

そもそも地蔵のインドでの意味は〝大地〟と〝子宮〟のことでした、それを訳して〝地〟と〝蔵〟で「地蔵」となった訳です。

ですので地蔵とは、大地と命という壮大な生のドラマに満ちた名前と言えるのかも知れません。

また、六地蔵の六とは六道輪廻の六のことです。

人間が繰り返す六つの世界のことで、その六つの世界とは、地獄道、餓鬼道、畜生道、修羅道、人間道、天道のことです。

前者三つを悪道、後者三つを善道といい、この六つの道でそれぞれに迷い苦しんでいる人々を救うのが六地蔵だと言われています。

そんな六地蔵ですが、語源ともなったインドや中国の仏教には、この六地蔵のことはなく、日本独特の信仰を元にするもののようです。

日本では、お釈迦様が亡くなった後、次の弥勒菩薩が誕生するまでの間、お地蔵さんはこの世の救済をまかされていて人々を助けるとされています。

お地蔵さんが、菩薩でありながらも、出家したお坊さんの姿をして、宝珠や錫杖を持っているのもこの仕事を成し遂げるためだとされています。

現在でも、地蔵めぐりには人気があり、民俗信仰として私たち日本人の生活に根付いたものと言えそうです。