仏壇と神棚、同じ部屋に置いてよい?
日本では、明治維新の時に明治政府が神仏分離令を出し、仏教と神道を別々にまつるようになるまで、お寺の中に神社があったり、神社の中にお寺があることは普通でした。
元来日本では仏教と神道は、仏教伝来当初はいざ知らず、二つの考え方は混じり合いながら仲良く現代まで伝えられてきました。
明治政府によって引き裂かれた両者は、家庭の中で、仏壇と神棚を同時にまつられることによって現代にも、その習慣が残されてきました。
しかし、「神仏混合」の信仰は外国人などから見るととても奇妙なものに映るようで、野蛮であると批判されることもあります。
しかし、昨今の純粋に一つの心理のみを追いかける外国の宗教が巻き起こす、紛争、戦争、テロを見ていると、日本人のおおらかな宗教観がことさら優れて見えることもあります。
純粋さを求めることも大切なことではあります。
しかし、純粋さを求めるあまり、戦争になるのであれば、いっそ不純であるとののしられるとしても、そのほうがいいよな気がしてなりません。
まして、不純ではなく和やかな「許容」であると捉えれば、それは狭い純粋さよりも価値あるものだと言うこともできるのではないでしょうか。
ですので、仏壇も神棚も同じ部屋にあってもかまわないのではないかと思います。
大切なのは型ではなくやはり「心」なのではないでしょうか。
しかし、仏壇と神棚を向かい合わせるのはやめましょう。
常にどちらかにお尻を向けなければならないのは気持ちのよいものではありませんので。
それでは、またお会いしましょう。