墓石の名称について
墓石、特に和形墓には、それぞれの部分に細かい名称が決められています。
『棹石』、『スリン台』、『上台』、『中台』、『水鉢』、『下台』などそれぞれ呼び名があります。
まずは『棹石(さおいし)』から解説します。
棹石は、竿石・仏石などとも呼ばれる一番上に乗った縦長い石のことを言います。
7~8寸角のものが一般的ですが、大きい所だと1尺角以上のものもあります。
棹石のすぐ下に『スリン台』というものを挟むが場合があります。
棹石が9寸角以上などの大きい墓の場合に良く見かけます。
耐震用の土台のようなものだと思ってください。
棹石、スリン台の下に『上台(じょうだい)』と呼ばれる家紋などを彫り付ける台があります。
上台は、墓地の大きさや石塔の形や好みにより、真四角のものや滑らかな段がついたものなど種類があります。
その下には『中台(ちゅうだい)』があり、これは、特筆すべきことはありません。
お墓を支える台というだけです。
ただ、地域によっては、この中台がない場合もあります。
その上台・中台の前に『水鉢(みずばち)』と呼ばれる花立てが付きます。
上台に家紋を刻まないときは、この水鉢の正面に家紋を刻むことがあります。
さらにそれらすべてを載せている、『下台(芝台)』があります。
和形墓はおおよそ、このような名称の部分で構成されています。
日本の場合、洋形墓や神式角柱墓も、この和形墓とほぼ同じ構成になっているとは思います。