寺院墓地
今日は今更なお話をおひとつ。
寺院墓地と霊園との違いが分からない!!という人もいますが、基本的に違いはありません。
寺院墓地とは、経営主体が宗教法人である墓地のことを言います。
法律的にも寺院の墓地経営は、宗教活動の一環として捉えられています。
現行法では、墓地を経営出来る者は経営主体の区分で、主として以下の3種類とされています。
◆公営墓地・・・市営、都営、県営などの自治体。
◆宗教法人民営墓地・・・民間の霊園や寺院墓地などを運営する宗教法人。
◆公益法人民営墓地・・・財団法人が経営。
寺院墓地は墓地を使用する側にとっても宗教が大きく関わってきます。
寺院墓地でお墓を建てるには、そのお寺の檀家になる必要があるからです。
では、お寺の檀家になるということは、いったいどういうことなのでしょうか?
それは、「その寺院の宗派の信徒(信者)になる」ということを意味します。
寺院墓地でお墓を建立される場合は、単純に境内にお墓を設置しその管理をお願いするということだけではありません。
寺院運営の構成者のひとりとして「お寺への支援や協力をする」ということが常に必要とされます。
わかりやすくいえば「何らかの普請や寺院主催の祭事、イベント等々にあわせて御浄財を求められる」ということになります。
ここで寺院墓地のメリットを上げるとすれば、寺院の境内に墓地がある、ということでしょうか。
住職や僧侶の位置が墓地と近い分、読経供養をしてもらえます。
それに管理面でも安心です。
法要もお寺の本堂で行われるので大変便利である、ということもあるでしょう。
折込チラシなどで「宗派を問わない」と売り出している寺院もありますが、これは「購入前の宗派を問わない」ということであって、必ずしも「無宗教OK」を意味しているのではないケースもあるので確認が必要です。
ただ、寺院の中でも、会員制として、宗教や宗派を問わない永代供養墓を建立し、個人単位で受け入れる寺院も存在します。
「ウチは仏教ではないけれど寺院墓地にしたい」という人は、直接寺院に問い合わせてみるのも良いかもしれません。