少子化が導く未来の墓

shoushika_bochi001

かつては、一人っ子というのは、とても珍しい存在でした。

しかし今、日本の出生率は1975年以降、2を切ったままです。

ほとんどの家庭は、一人っ子、もしくは、子供が二人です。

それどころか子供を欲しがらない若夫婦や、結婚に至らない若者がたくさんいる時代となりました。

生涯独身を通す確率は、男性は20%以上で、女性は10%にも、のぼるそうです。

男性は5人に1人が生涯独身。

女性は10人に1人が生涯を独身で通します。

こうなると、今迄は普通だと思っていたものが普通ではなくなります。

例えて言うなら、昭和の時代に最も一般的なスタイルだった「サザエさん」や「ちびまる子ちゃん」の様な家族のスタイルが、希有な存在になったわけです。

若い人から見ると、不思議な家族構成の両者と言う訳です。

サザエさん的家族像が、核家族化した事によって途絶えたもの。。。

それは数知れずありそうですが、最も変化したものは葬送と埋葬の文化ではないでしょうか。

おじいさん、おばあさん、おとうさん、おかあさん、おじさん、おばさん、にいちゃん、ねえちゃん、ぼくちゃん、、、あれだけ、たくさんの同居家族がいるなら「お墓」を維持していくのは、さして困難ではないでしょう。

しかし、それが「パパ、ママ、子供一人」の家族単位でお墓を維持していくとなると、途端に話しが難しくなります。

単純に夫と妻が一人っ子だとすると、夫の実家の墓と、妻の実家の墓の継承を核家族でしなくてはいけません。

しかも、この夫と妻が亡くなった後、その子供一人が二つの墓を見ることになります。

そのうえ、この子供が更に同じ状況の一人っ子と結婚した場合に、二人で見るお墓は全部で4つ…という単純計算になります。

少子化現象は、今迄のお墓の在り方や仕組みの崩壊を意味します。

お墓の仕組みは、法律も合わせて今後どんどん変化せざるをえないでしょう。

この状況をよく踏まえつつ、自分達のお墓のスタイルを考え、選択していく必要があるのではないかと思っています。