常花(じょうか)・瓔珞(ようらく)とは
『常花(じょうか)』は、蓮華を模った造花のことです。
永遠に咲き続ける枯れない花(画像矢印の囲み枠線内)を意味します。
色は、最高の蓮華と言う意味で、ほとんどの場合は金色なのですが、宗派によってはその色が、青色の場合や、赤色である場合もあります。
蓮なのは、泥の中に生えているのに美しい花を咲かせるということから、菩薩様の修業に例えて、重要なものであるとされています。
仏壇に配置する位置は、下段目位に、左右一対で置くのが適切ではないかと思われます。
花立てとは一体型になっているものもあり、花立てではなくお皿のようなものに何本も蓮華が咲き乱れているようなものもあります。
『瓔珞(ようらく)』は仏壇の中に左右一対で飾る仏具のことです。
仏壇の天井や宮殿屋根の隅から吊り下げます。
基本的には、吊灯篭よりも内側に配置されることが多いようです。
こちらも常花と同様に、仏様が悟りを開かれたときに舞ったという蓮の花を表現しています。
また、インドの貴族の装身具が元になっているようです。
大型の仏壇ではよく見かけますが、中型・小型ではあまり馴染みの無い仏具です。
基本的には、吊灯籠によく似たものですが、電灯はありません。
寺院などでは、必ず荘厳具として飾られています。
装飾が細かいので痛み易く、花弁が取れやすいので取り扱いには注意が必要です。
常花の方はほとんどの仏壇に配置されていますが、瓔珞の方は、吊灯篭がその役目を代行しているのか省略されている所もあります。