戒名は料金か
現代では葬儀費用も馬鹿になりません。
今では大分少なくなったと言われますが、葬儀後の明細を見ていて「これ何のお金」とつぶやきたくなる様な項目に、高額の請求がされてしまっているケースがあります。
葬儀にかかる費用で納得がいくものって、一体どれくらいあるでしょう。
消費者が納得のいかないものの一つに「お布施」が挙げられています。
宗教感覚の薄れた現代人にとって「祭祀等に多額のお金がかかることがおおいに疑問」と思う方が増えたのも仕方のないことなのかも知れません。
宗教に生きる術を見いだそうとしていた時代には、痛くもかゆくもなかった金額でも、価値を見いだせなくなってしまった人々にとっては、納得がいくものではありません。
では「お布施」とは何かといいますと、読経というお経を読んでもらうことと、戒名を付けてもらったことへの僧侶へのお礼の様なもの・・・と考えていただくと簡単だと思います。
では「戒名」とは何かといいますと、読んで字のごとしで、厳しい戒律を守り、修行して仏門に入った人が授かる名前のことです。
仏教の教えを学んだ証として授けられるもので、これを受戒(じゅかい)といいます。
そう考えると、本当は生前に修行して与えられるものであることがわかります。
しかし、だんだん戒名は、死後に与えられるようになりました。
そして、最も格式の高い「院」等の号には何百万円かの請求をされるという様なことがまかり通る様になってしまいました。
いつの間にか料金の様に扱われるようになってしまった戒名。
自分にとって戒名がどうあるべきなのかを考えていく必要がありそうです。