手元供養(てもとくよう) その2
手元供養は、故人の遺骨・遺品を身近に置いて故人を偲び供養することです。
御遺族の「故人の遺品を身近に置いておきたい」、「お墓が遠くて度々お墓参りができない」という本当に切実な気持ちから、手元供養が増えているのです。
手元供養には、2つのかたちがあります。
1つは、遺骨や遺灰を納める容器や置物。
2つめは、遺骨を他のメモリアルの品物に加工する方法。
などです。
置物としては、遺骨をそのままにしたり、遺灰にして、お地蔵さんの形や、陶磁器やガラスの入れ物、ペンダントトップの部分に納めるものなどがあります。
また、遺灰を加工するものは、焼き固め、写真や名前を書いてメモリアルプレートにしたり、遺灰の中からダイアモンドの物質だけを取り出して指やなどに加工したりします。
故人の遺骨を手元においておくなんて縁起でもない!という御意見も聞こえてきそうですが、それにつきましては一概に言えないのではないかとも思えるのです。
確かに、お墓参りをしたり、仏壇に手を合わせたりすることで故人を身近に感じることはできますが、現代の生活スタイルや世相が以前とは激変しているのが実情です。
そのため、きちんとお墓に納骨すること自体が適わない場合もありますし、しかしそれでは満足できない、というニーズも実際に存在するのです。
肝心なことは、企業経済的な理屈ではなく、「故人や遺族が納得する供養の仕方」というものが、一番の供養になるのではないかと思えるのです。