打敷(うちしき)
『打敷(うちしき)』とは、仏壇の中に敷く敷物のことを言います。
宗派によってその形状はまちまちで、三角系のものや、長方形のものがありますが、普段は使うことが無い特殊な利用以外には使用用途が無い敷物であることは、見た目で容易に理解できると思います。
打敷を飾る場面というものは、お盆やお彼岸、お正月、法要などのときに限られ特別な日のときの「仏壇の正装」といった意味合いの物だと理解しましょう。
三具足を置く敷物として使われているのは、御釈迦様が説法する際に使っていた布をお亡くなりになった後に、卓の敷物として利用したからという説や如来様または、ご先祖様の舞い降りるところに引く敷物だからというような逸話があるようです。
色や柄は金糸銀糸で豪華な刺繍の入った物もありますが、これは極楽浄土や仏教の世界を目に見えるように分かりやすく可視化した手法だそうです。
また、季節に応じて、夏用や冬用がありますので、好みのものを購入し利用することにします。
近年、法事などの特別な日に際して使用するのが、打敷の本来の使い方だと述べました、御家庭によっては、かけっぱなしになっているところもあるかもしれません。
色褪せや糸のほつれなどが目立つと、何となく先祖様に対していたたまれない気持ちになるので、管理は怠らないようにしましょう。
ロウソクや線香で焦げていることもあるかもしれません。
値段もそんなにするものではないので、たまには新しい物に取り換えてみましょう。