池上本門寺 植木市の最終日です
池上本門寺の境内では毎年、千部会の行われている4月27日からGWの5月7日まで、大植木市が行われています。
本日がその最終日となります。
300円程度の小さな鉢植えから、何百万円もする大きなまさに植木までかなり幅広い種類と金額の植木たちが、境内から五重塔前の道路、仁王門付近まで所狭しと、皆様をお待ちしております。
もちろん、植木屋さんばかりではなく、焼きそばなどの露店やおもちゃ屋さんなども並んでいてなかなかの賑わいとなっています。
GW序盤では、お稚児さん行列の練り歩く29日の昭和の日が一番華やかな一日になり、「やはり、目のつけていたあの植木は買わなければならない」と6日や7日は駆け込みのお客さんでひっきりなしです。
でも、お目当てのものは、だいたい、いろんな人がほしいものとかぶさるもので、4月中には売れてしまったようです。
もともと、この植木市は、千部会の法要に集まる参拝の方々を当て込んで始められました。
本門寺のお山の下や呑川沿いの道が主な会場でした。
それに加えて、参道から一つ入った道にも出店されるようになりました。
およそ何百軒という植木屋さんの1年に1度の大展示会のようなものでした。
川沿いには大物、参道裏は小物や草花が売られていました。
川沿いに大きな植木が多かったのは、水やりがしやすかったと思われます。
バケツで川の水を汲んでは、大きな木の根に撒きます。
季節もちょうど初夏で、見物人も、その水やりを見ることで、一瞬の涼を得ていたのではないかと思われます。
それから、時代は流れて、交通量も増えたことで、川沿いに店を出すことができなくなりました。
それで、お山の上で植木市が開かれるようになったのです。
そして、また月日が流れ、人々は必ずしも木を植える庭のある家にばかり住んでいる状態ではなくなりました。
それでも、植木市は行われます。
それが、池上本門寺植木市の心意気と言ったものであり、草木も平等に慈愛の気持ちに守られているからにほかなりません。