火葬は仏教の伝来

火葬の伝来

日本の埋葬方法としては、火葬が一般的で、ほぼすべてが火葬となっています。

この火葬は、仏教の伝来と共に日本に伝わったという説が有力なようです。

ただ、それ以前の古墳時代にも火葬が行われていた可能性が強いと言われています。

現在では火葬場で行われるのがほとんどですが、昔は集落から離れた場所で行う野焼きが一般的で、数十年前まで野焼きが行われた地域もあるようです。

火葬が広く行われるようになるのは江戸時代の頃くらいからで、それまでは棺桶に入れて土葬するのが一般的だったようです。

江戸時代くらいからは、墓地などに火葬場が作られるようになってきたそうです。

明治維新後、一時的に火葬禁止令が出されますが、2年ほどで撤回されています。

神仏分離の方針からですが、仏教徒らからの強い反発があったそうです。

また、衛生面という理由もあったそうです。

火葬の場合は、衛生面の他に、遺骨を簡単に持ち運べるようになるというメリットがあり、墓地の面積も少なくて済むなどのメリットもあり、普及が進んだようです。

ただ、世界にはイスラム教徒のように火葬してはならないというケースもあります。

では、日本に住むイスラム教徒はどうしているのか気になりますが、実はイスラム教徒用に土葬ができる施設が日本国内に2か所ほどあります。

現在、東京や大阪などの地方自治体が条例で土葬を禁じている場合もあります。

しかし、基本的に土葬が法律で禁じられているわけではありません。

この2016年の春、2011年東日本大震災から間もなく5年を迎えます。

この時は、ご遺体の数が余りにも多すぎ、火葬場の能力が追い付かない状況となり、やむなく土葬されるケースが多くあった事は、皆様もご記憶にあるかと思います。

改めて、亡くなられた多くの方々へご冥福をお祈り申し上げます。