現代の先祖崇拝について
かつての日本は先祖崇拝を中心とする仏教文化の影響で、毎朝家族で仏壇の前に集まり、お祈りを捧げてから一日がスタートしました。
それは、朝起きたら仏壇の扉を合掌と一礼してから開き、家族が朝食を食べる前に仏飯、浄水、花を供え、お供え後、ロウソクを灯し、線香を焚き、りんを鳴らし、合掌礼拝。
読経が出来る場合は行うというものでした。
また、家族の食事の後は、お供えを下げ、ロウソクを消し、内扉を閉め、就寝前には合掌一礼して、全ての扉を閉めました。
この様なことが「毎日行われるのが普通である」という家が、それこそいくらでもありました。
それは、おじいさんやおばあさんから、子供へ、孫へと引き継がれて来ました。
先祖崇拝は子供の教育上もとても良い影響を与えていました。
先祖を大切にするということは、毎日に感謝するということでもあります。
それは謙虚に生きる日本人の美徳を育てましたし、物質や金銭にとらわれず、命に感謝して生きることを教えてくれたので絶対値の幸福感を育てることにもつながっていました。
しかし、今は個人個人が自由に行動することが重視される時代です。
ですので先祖という言葉すら死語となりつつあります。
もしそのことを憂う気持ちがあるのならば、例えばおじいちゃんの命日には手を合わせることや、お彼岸にお墓参りするなどの経験を子供達に持たせてあげてはいかがでしょうか。