現代的な香りと外装のお線香「淡麗香樹林」
今回ご紹介するお線香は、玉初堂さんの「淡麗香樹林」です。
お線香というより、宝石箱かプレゼントの箱に見えます。
お線香を見ても、日本のお香ではなく、incenseとでも呼びたくなるような概観です。
香樹林にはいろいろなシリーズがあって、その中でも、もっともお香らしくないと言えばイメージしてもらえるでしょうか。
本当に箱からおしゃれです。
箱を開けると、甘いけれど、清々しい香りがします。
火を灯さなくってもそのまま嗅いでいたい気がします。
白檀の淡く清しい香りを醸し出すように調香された、高級なお線香です。
インドネシア産白檀とベトナム産桂皮をベースに、白檀調合油や様々な香料を加えて、独自の香りを創り上げています。
香調は現代的で軽やか、白檀特有の清々しい甘さが特長です。
したがって、焚いている時には十分な香り、焚き終わった後は、最小限の残り香に抑える工夫がこらされています。
「淡麗香樹林」には、短寸バラ詰大箱、小箱、超短寸、詰合進物用もありますが、この小さな小箱の香樹林はお部屋の中に一つあってほしいという気がします。
かわいいものが好きだったご先祖様、おしゃれなものに目がなかったご先祖様。
線香線香していたのでは我慢ならないご先祖さまもいらっしゃるはずです。
また、いわゆる仏壇というのではなく、今流行のインテリアにしか見えないお仏壇ってありますよね。
そのお仏壇のどこかに置いてあっても、さりげなさで気が付かない、お部屋にマッチしてしまうと思えるのです。
和風物花ではなく、洋風アレンジメントをあげても、香りに違和感はありません。
時代によって、仏さまのことは変わっていきます。
昔からのことをしているだけと自分は思っていても、おばあちゃんの代からしたら、供花の選び方や上げ方は間違いなく違っていますし、お線香の選び方も変わっているんです。
気が付くか気が付かないかのこと。
それでも、仏さまは怒ったりしません。
私たちがやりやすい方でいいよ~ととても広い気持ちで見ていてくれるんです。
だって、あなたや私のご先祖様、仏さまですよ。
怒るわけないじゃないですか。
たぶん、怒るとしたら、手を合わせることをずっと忘れてる時です。
たまには、おしゃれなお線香を仏さまにもいかがでしょうか。