神道の仏壇
神道のお葬式が増えているようです。
年初来、「神道で葬式をあげたが、仏壇や位牌となるものがあるのか?」というご質問を多くいただくようになりました。
神道でいうところの仏壇は、祖霊舎(それいしゃ)と呼ばれるもので、祭壇の一つと言えるものです。
今回は、こうした神道の仏壇について、少しお話をさせていただきます。
祖霊舎(それいしゃ)は、仏壇と違って白木で作られているのが特徴です。
白木で作られた祖霊舎(それいしゃ)は、新しい時にはとても美しいのですが、経年と共に劣化が目立ってきてしまいます。
日常での手入れはハタキをかける程度にしておきましょう。
フキンなどで拭き掃除をしてしまいますと余計に汚れが目立ってしまうことにもなりかねません。
最近は汚れを嫌ってコーティングや塗装がされた祖霊舎(それいしゃ)を購入することもできます。
次に、仏教で言う所の位牌にあたるものは、霊璽(れいじ)です。
霊璽(れいじ)は、祖霊舎(それいしゃ)の中央に置きます。
仏教では、仏壇の中央には、釈迦如来や阿弥陀如来等のご本尊を置きますが、神道の場合は中央に霊璽(れいじ)を置きます。
神道では、先祖の御霊や故人の御霊が家の守り神そのものであるため、それらが宿る場所である霊璽(れいじ)を祭壇の中央に据えます。
また、この霊璽(れいじ)はとても神聖なものであるため覆いを被せて霊璽(れいじ)が直に見えないようにします。
霊璽(れいじ)は、祖霊舎の中央ある内扉のなかに納めます。
内扉がない祖霊舎の場合は戸張(とばり)という幕をかけます。
お参りの作法は神棚と同じで、毎月1日と15日に榊を新しいものに取替ます。
その他のお供えものは毎日取り替え、二拝、二拍手(かしわで)、二拝。
神棚、祖霊舎の順にお参りをします。