立春
節分を過ぎ、早くも2週間が過ぎました。
ご承知の通り、暦上では2月3日節分の翌日が「立春」にあたります。
この日は、古い暦の中では、お正月(元日)よりも、1年の始まりを成す日と言われています。
1年間の良いことも悪いことも、すべてこの日から始まり、節分の日までプラスマイナスゼロになるという計算式を用いることもあります。
しかしながら、一年で一番寒い時期に「立春」とは、これ如何に。
古代中国の陰陽五行思想では、すべての物事と反映を交互に繰り返すとされていました。
つまり寒さの底から生れるものは、徐々に気温が上昇して行くしかないピーク。
つまり春の始まりを意味します。
中国や台湾などでは、新暦の元日を「新年」、立春を「春節」と呼びます。
年の始まりである春節は、新年よりも盛大にお祝いをします。日本の中華街でも見受けられるように、爆竹が華やかに弾ける音がします。
中国では、春節の前後1週間が基本的にお休みになっています~中華圏との会社とのお取引のある方は気を付けてくださいね。
1年を4等分したのが「四季」で、さらに24等分したのが「二十四節気」、さらにさらに365日を72等分したのが「七十二候」と呼ばれます。
その他に季節の移ろいをより的確に表すために設けられた雑節があります。
その中に、立春を起点とした、農業においてなくてはならない、八十八夜と二百十日と二百二十日の雑節があります。
八十八夜は日差しの加減、二百十日と二百二十日は台風の襲来を、立春の日から注意するように発信しているわけです。
立春のころに吹く風を「東風解凍=東風凍を解く(はるかぜこおりをとく)」と呼びます。
池上本門寺ではありませんが、禅宗のお寺は、この時期「立春大吉」というお札を貼ります。
豆まきでもまだ残ってい鬼に「もう、立春だから、悪いことはできないよ」と教えるためだとか。
仏さまの教えは一つなのに、宗派によっていろいろありますね。