臓器提供者の葬儀

日本では、臓器提供の事例は諸外国と比べてとても少なく、臓器提供者の葬儀についての前例があまりないのが実情のようです。

臓器提供については、まだまだ賛否両論あるのが実情ですし、色々な意見が活発にあるのは、生と死を考えたり感じたりするためには、とても良いことだと思います。

現在では、被保険者証の裏側に臓器提供の意思を表示する欄がもうけられています。

臓器提供は、死の宣告の後に心臓や肺、肝臓や角膜、骨髄等の臓器を提供することを言いますが、その意思が死後に間違いなく伝わる様に、臓器提供を希望する方はインターネットで臓器提供の意思登録をしたり、ドナーカードや被保険者証や運転免許証の意思表示欄なに示すことができます。

ドナーカードは郵便局や保健所、ハローワーク、市区町村窓口、運転免許試験場、コンビニエンスストア等で貰うことができます。

上記の方法で、ドナーを希望していた人は、死後に臓器を提供することができます。

臓器を提供するための手術は、およそ2時間から5時間です。

臓器提供のあと、ご遺体はすぐに丁重に遺族の元へと帰されます。

当然ですが、臓器を提供してもお葬式の流れになんの変化もなく、通夜から告別式が行われます。

また、臓器提供の事実を公表するかどうか、決まり事はありませんので葬儀で公表することもできます。

ご本人もご遺族も臓器提供の決断に至るまでには、様々な葛藤があったはずです。

臓器提供そのものには賛否両論があるとはいえ、全く知らないけれど病気で苦しんでいる誰かを救う為に行われた無私の尊い行為であることに相違ありません。

人として最も誇るべきことの一つだと思います。

公表する際は、葬儀式典の際に場内にナレーションを入れたり、会葬礼状や香典返しの御礼状にしたためることも出来るようです。