花祭壇
葬儀の際、棺を置き、その後ろには祭壇に遺影を立てかけ、供花を飾ります。
ほとんどの葬儀で用いられているのは、白木を使用して祭壇を作る白木祭壇ですが、その祭壇を花を使用して祭壇を作る花祭壇というものが最近、増えてきています。
白木祭壇では、葬儀らしい厳粛な葬儀の雰囲気を作ってくれます。
花祭壇では、それに比べると和やかな雰囲気になります。
白木祭壇では、用いられるのは白菊であることがほとんどですが、花祭壇では菊以外にも多種多様な花を使用して祭壇を作ります。
花祭壇では、カーネーションやユリ、蘭などがよく使われ、また生花以外にもプリザーブドフラワーを使うケースもあります。
プリザーブドフラワーとは、長期間の保存を目的とした特殊処理を施されているもので生花よりも長く楽しめます。
ただプリザーブドフラワーの場合、費用的には生花よりも高価となるデメリットはあります。
そんな花祭壇ですが、まだまだ認知度としては低いものなので、いざ葬儀を行いたいというときには、自分の葬儀を行う宗教で認められているのか、葬儀会社やお寺で対応してもらえるのか、ということは事前に確認しておきましょう。
白木祭壇とは違い、供花を葬儀会社にお任せでというわけにはいきませんので、どんな花にするのか?ということも決める時間も必要です。
故人の生前に好きだった花がある場合にはそれを用いることはもちろん、性別やイメージに合うような花を選ぶようにしましょう。
葬儀には様々な方が参列しますので、白木祭壇のような厳粛な雰囲気を重んじる方にしてみたら花祭壇での葬儀は会場に入った瞬間に、面くらってしまうこともあるかもしれません。
非常識だと思われないためにも、例えば受付でどのような思いで花祭壇にしたのか遺族が伝えることで後悔のない葬儀になることでしょう。