葬儀代がない

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最近、葬儀代が出せないという理由から、山に弟の遺体を県道脇の山林に遺棄したというニュースが世間を賑わしました。

県警によると、この事件は年金暮らしの容疑者のアパートで、昨年秋から弟さんが同居するようになったそうですが、最近弟さんが体調不良を訴え、食事も殆ど取れないような状態に陥り、ある日の朝台所で亡くなっていたそうです。

容疑者は、その亡くなった弟さんを車に乗せて、以前にドライブで訪れたことのある、土地勘のある山林に向かい、遺体を遺棄しました。

その際、遺体が見つからない様に笹をかぶせたりの工作もしたそうです。

しかし遺体は昆虫採集をしていた男性に発見され、この事件が公となりました。

遺棄した理由は、なんと「葬儀代がないから」だということでした。

この事件の他にも、59歳の男性が60歳の亡くなった奥さんをビニールシートにくるんで運んでいる所を発見されたケースもあります。

これも葬儀代がないために、空き地に穴を掘って奥さんを埋めようとしていた、ということです。

とても悲しくなるニュースですが、こうした状況は本当に何とかならないものなのでしょうか。

葬儀代がない。。。

では、この葬儀代の最低ラインは、一体いくら位なのだろうと思い調べました。

最もお金がかからないのは「直葬」もしくは「火葬式」といって、通夜や告別式を行わず身内で火葬だけを行う式です。

この直葬、おおよその金額ですが、

①棺(内装・装具一式)→  50,000円~60,000円、

②ドライアイス(1日分)→ 約5,000~8,000円、

③保管料→ 5,000~15,000円、

④寝台車(病院より式場10キロ程度)→ 10,000円~20,000円、

⑤基本施行料→ 40,000円、

⑥火葬料→ 地域ごとに価格差もあるようですが、10,000~40,000円、

⑦骨壷→ 5,000~10,000円

以上で、概ね12~20万円前後くらいの費用が掛かる様です。

尚、この「直葬」には棺に入れるお花や僧侶による読経や戒名は、一切ふくまれません。

さて、現代の人々にとって、この金額はどのように受け止められているのでしょう。

少し複雑な心境になりました。