薺 (なずな)
薺 (なずな)は別名ペンペングサ(ぺんぺん草)、シャミセングサ(三味線草)とも呼ばれ、よく見る草花の一つです。
田畑や荒れ地、庭、道路脇など至るところに生えているおなじみの植物です。
草高は20センチから40センチで、開花期は1/15日頃から6月のはじめ頃までです。
薺 (なずな)若苗は食用にもなり、春の七草の一つに数えられています。
七草は、1月7日の朝に、7種の野菜が入った粥を食べる風習のことをさします。
邪気を払い万病を除くという呪術的な意味合いが含まれていますが、おせち料理で疲れた胃を休めて、野菜があまりない季節の栄養補給として食されていたということです。
七草の種類は、芹(せり)薺(なずな)御形(ごぎょう)繁縷(はこべら)仏の座(ほとけのざ)菘(すずな)蕪(かぶ)蘿蔔(すずしろ)です。
これらは全てはたけや畦でとれる植物です。
正直ぺんぺん草が七草の一つだと分かって驚いたという方もいるのではないでしょうか。
ペンペン草を食べて、パワーがついたり、邪気をはらったりできると考えると、とってもありがたい草花に思えてきますね。
ぺんぺん草というと何となく、頼りない感じですが、ペンペンは風に揺れた時の草の音から名付けられたそうです。
他、三味線草という別名は実の部分が三味線のバチに似ていることから名付けられたそうです。
肝心の薺 (なずな)の方の名前の由来は撫菜(なでな)からの変形で、なでたい位かわいい草という意味だそうです。