首都圏の墓地~谷中墓地

谷中霊園近傍

ここ東京都大田区の池上本門寺の山内墓地には、歴史に名を残す重要人物をはじめ、かつての政財界の大立者や、時代を象徴する文化人、国民的俳優、超人気レスラーなどの現代著名人まで、多数の著名な方々が埋葬されています。

さて本日は、東京都台東区にある谷中墓地(谷中霊園)をご紹介したいと思います。

谷中墓地も、徳川慶喜や渋沢栄一など歴史上の重要人物から、俳優の森繁久彌氏などの多くの有名な人たちが眠る場所なのです。

谷中墓地のある谷中地区というのは、関東大震災や第二次世界大戦での被害が少なかったこともあって、古い町並みが残っていることから、曲がりくねった狭い路地も多く、お彼岸の日などは、お墓参りに来た人たちの車で大渋滞となります。

最近では、谷中散策という言葉があるように、若いアベックや老夫婦のカップル、外国人などの観光客がのんびり歩いている姿をよく見かけます。

付近一帯は野良猫が多いことでも知られていますが、ひなたぼっこをしている猫のまわりを4、5人の人が取り囲んで写真を撮っているのを見かけたときは、さすがに苦笑しました。

谷中墓地は、もともと感応寺というお寺があった場所で、今は天王寺となっています。

この感応寺には、明治、大正、昭和を通じて活躍した文豪、幸田露伴の有名な小説「五重塔」のモデルとなった五重塔があり、東京の名所として知られていました。

しかし、残念な事に1957年に焼失してしまい、今では跡地が残っているだけとなっています。

また、谷中墓地からほど近い場所に富士見坂という坂があります。

富士見坂は、あちらこちらで見られる数多い坂の名前ですが、ここの富士見坂は、今でも富士山が見えることで知られています。

車1台がやっと通れる程の道幅で、わりと急な坂ですが、富士山を見るべく訪れる人も多くいるようです。

因みに、幸田露伴の墓地は、ここ池上本門寺にあります。