香炉(こうろ)とは

kouro002

『香炉(こうろ)』は、香を焚くための道具です。

三具足の内のひとつで、経机や前卓の中心に配置します。

三具足での配置は『香炉』の左側は『花立て』、右側は『燭台』になります。

三本足の香炉である場合は一本足を手前にして置きます。

『線香立て』も、広義でこの香炉に入ります。

仏教に非常に重要で欠かせないのが、お香でお参りのときには、必ず供えます。

わたしたちが物を食べるのと同じように、仏様が香りを召し上がると言う話もあります。

香を焚いたときでる香りは、屋内外問わず、広域に分け隔てなく広がることから、仏様の誰も区別なく分け隔てない慈悲の心を表しているとされています。

そのやさしい香りは、お参りをする人の心を落ち着かせ、清めてくれます。

近年、法要のときなどには、主に焼香用に抹香が使われ、日々の礼拝などでは、線香がメインで使用されます。

線香にはたくさんの種類や形状、香りがありますが、一般的には、棒状の細長い線香が使われ、渦巻き状やコーン型のものはあまり見かけません。

白檀(びゃくだん)や沈香(じんこう)を主成分とした伝統の香り以外にも、花の香りを模したものもあります。

微香性や煙が少ない線香も最近では人気傾向にあります。

これはマンションなど、気密性の高い場所で主に使用されています。

線香はロウソクの火から点火させ、香炉には1本ずつ立てます。

本数は宗派で違いますが、1~3本が基本です。

線香やロウソクを消すときは、息を吹き掛けて消してはいけません。

手であおぎ消してください。

人間の口とは、悪業を積みやすく穢れるので、仏様に供える火を消すには向かないからです。