8月4・5日 みたま祭・盆踊り
毎年、8月4日5日には、池上の町に祈りと盆踊りの音楽があふれます。
池上本門寺大堂では、先祖代々の精霊、戦死病没、風水災害や交通事故名地殉難の精霊など、また日頃供養を受けることの少ない無縁の精霊に対して、経木塔婆に戒名、俗名をお書きして追善供養とする「みたま祭り」のお勤めを両日行います。
それは、仏さまの前では平等であり、分け隔てなく仏の道に歩んで行けるようにとの願いが込められています。
高齢化や少子化、また戦没者遺族の減少、自然災害で家族ぐるみ亡くなって絶えてしまった血筋、若くしての交通事故の後に弔う家族がいなくなってしまったなど、あらゆる状態に対応しています。
例えば、池上本門寺に生前行ったことのない全国の、いや世界の人々の精霊の供養をするのです。
その象徴として、盆踊りはあります。盆踊りは一見ただはしゃぎ悦び踊りまくっているものに見えますが、本来は、お盆に帰って来た死者を弔うための行事なのです。
頬かむりをして人相を隠して死者の生き返った姿に扮した人が、新盆を迎える家の前で輪を作って踊り、喪家の家族がご馳走をふるまいもてなしたことが起源と言われています。
長い歴史の中で、生者も死者も一緒になって踊る。姿という形ある人も、霊という形ない人も、旧盆の7月15日(満月)の夜に踊るのです。
ですから、池上の町は、昼間は鎮魂の祈りにあふれ、夜は盆踊りの音楽であふれるのです。
盆踊りの開始時間は、両日とも午後7時から(9時終了)。
場所は、池上本門寺境内です。
例年の人出としては、約5000人前後とも言われています。
4日。法要は午後6時から始まりますが、本門寺通りではパレードが動き出します。
先導役は小さな子供が二人、提灯のようなものをぶらさげて歩きます。
その一団が本門寺境内に着くのが7時なのです。
オリジナル団扇が無料配布され、小学生以下先着700人にはもれなく景品の当たるくじ引きが行われます。
様々なイベントが同時進行するので、なかなか活気もあふれでます。
祭りの後半では、法要を終えた若いお坊さんたちも、盆踊りの輪の中にいたりします。
有縁無縁関係なく、すべての人が縁を結ぶ二日間です。