2014年夏、遺灰は宇宙へ
アメリカ発のベンチャー企業が破格の料金設定で、新時代の葬送サービスをリリースしました。
元NASA技術者が立ち上げたベンチャー企業のエリジウムスペース社が、遺灰の一部をカプセルに入れ、ロケットて宇宙に打ち上げるサービスを約20万円で開始することを発表しました。
世界中で話題を呼んでいるこの宇宙葬サービスは、2014年の夏にスタートします。
打ち上げられた位牌はその後どうなるのかというと、地球の周回軌道をまわった後に大気圏に突入して流れ星になるということです。
なんともロマンチックな試みではありますが、エリジウムスペース社がこのプランを売り出すために目をつけたのが日本だというから驚きです。
日本人が葬儀を重要な儀式だと考えている証拠なのかもしれません。
また近年、葬儀を個性的にプロデュースする傾向があるので、エリジウムスペース社が日本に目をつけたのも頷けます。
また、遺灰を宇宙へ打ち上げるだけでなく、スマートフォンの新しいアプリを開発して、家族らが、遺灰の入ったカプセルの位置を確認できる、という新しい試みがセットなのも人気となりそうな気配がします。
家族が亡くなってしまうという悲しい事実を、宗教的な儀式をもって乗り越えることができなくなってしまった時代の、新しい葬送の方法と言えるのかも知れません。
新しい葬送の儀が模索されることは、悲しみを癒す方法を模索することとイコールなのかもしれませんが、日本の伝統的な“お葬式”も大切にしたいものです。