仏教界のカレーブーム

今、TwitterやFacebookなどSNSの世界、そして、リアルな活動面でちょっとしたカレーブームです。

そしてその中心にいるのが、宗派を超えた若い僧侶たちだったりします。

お寺で、カレーを食べながら檀家や信徒の話を聞くことから始まったようです。

基本的に、カレーはメニューとしての好き嫌いが少なく、また作りやすく食べやすいものです。

そして、カレーの故郷は(一般的に)インドであり、インドはお釈迦様の生誕地であるからという理由付けをしている僧侶もいます。

また、お香もスパイスを混ぜたもの、カレーもまたスパイスをブレンドしてできたものと意味づけしている僧侶もいるようです。

そこには、カレーという食品を通して、お寺にもっと親近感を持ってもらいたいという、若い僧侶たちの願いがあると思われます。

カレーの材料は、お精進に由来するので、野菜がベースになっており、他宗教で豚肉や牛肉が食べられない外国人にも好評を得ている。

まずは、自分が作ったオリジナルカレーをSNSでアップしたりなど、情報を絶やさないことで、一度そのお寺に行ってみようかという気持ちにさせてくれます。

また、レトルトカレーを開発し、パッケージにお寺の風景やご本尊の写真やイラストを使い、お土産として売っているお寺も続々出現しています。

SNSで相互フォローし合い、リツイートして拡散をはかっています。

宗派を超えているので、カレーをメインメニューにした市、お寺マルシェや、お酒を飲みながらのお坊さんスナックと言われるものを行っている地域まであります。

今、一番着目したいのは、草木染であでやかに染められた「袈裟エプロン」。

十二単に見立てて、12色展開を目指し、一つ一つ手染めで作られています。

特に、黄色のは、エプロンなのに、対応する僧侶によっては本物の袈裟に見えます。

葬式仏教を揶揄されて久しい地域と菩提寺の関係性において、若い僧侶たちが檀家のひととなりを知る、お寺に親しみを持ってもらいたいとのこと。

こういう試みは、仏教界において新しいお坊さんの姿の一つかもしれませんね。