ロウソクとお線香について
実際に火を灯す『ロウソク』の意味とは何なのでしょうか?
ロウソクの灯す火には、大きな二つの面がります。
ひとつは揺らめく炎の温かさ、もうひとつは周りを明るく照らす光です。
炎の温かさは、仏様の「慈悲の心」を表しています。
休むことなく揺らめく炎が、固く冷たく閉じた私たちの心を仏様の慈悲の心で温め解きほぐすと言う意味があるようです。
暗い闇をやさしく照らす、その光は『仏様の智慧(ちえ)』のことを表します。
どろどろとした煩悩の闇を消す功徳があると言われています。
嬉しいことがあった場合は、赤いロウソクを立てることもあるようです。
つぎに『お線香』ですが、香の香りは、部屋にまんべんなく行き届くことから、仏様の分け隔てない慈悲の心を表しているそうです。
阿弥陀経(あみだきょう)という経には、浄土はとても心の休まるこうばしい香りが漂っていると説かれてあります。
出来るだけ浄土に近い状態、つまり、香の香りで体臭を消し、心身を清めて厳かな気持ちで法事などを行ないます。
要するに香りが大切なのです。
やさしい香の香りは、お参りをする人の心を落ち着かせ、清めてくれます。
ロウソクも、お線香もですが火を消すときには、息を使って消してはならないような作法があります。
また、仏壇は木製ですので、火の後始末には注意しましょう。
仏壇の中段付近に、ロウソクの形をした電灯を置くこともありますがま安全性のためにそのように変わっていったのだともいます。