枕飾り
枕飾りとは、病院や自宅などでご家族が逝去され、斎場もしくはご自宅にご遺体を搬送した後、仏様の枕べに配置する供物台のことです。
小さい机の上に白い布をかけ、その上に供物台やロウソク、花、香炉、燭台、一膳飯や団子を置きます。
最近では枕飾りも含めて葬儀会社が準備してくれることも多いようですが、自宅に用意がある場合にはそれを使っても問題ありません。
枕飾りに使用する机は、白木です。
形などは仏壇の前においてあるものと同じですが塗り物ですので枕飾りには使用しません。
訃報は突然、起こるものであり枕飾りに使用する机も木を切って組み立てただけの時間しかなった、事前に塗り物で綺麗に仕立てる時間なんてなかった、ということを意味しています。
香典袋に薄墨を使うことや、新札を使わないことと同じようにそれがマナーであるということです。
一膳飯の作り方ですが、故人が生前に使用していた茶碗にご飯を山のように盛り箸を立てます。
お箸を立てるのは、このご飯は故人のものですよという意味があるためです。
子供のころにご飯にお箸を立ててしまって怒られた経験がある人も少なくないでしょう。
団子の作り方は地域によって多少は違いがありますが、団子用の粉に水を混ぜて形を整えお湯でゆでるだけのいたってシンプルなものです。
団子は数個ほど備えますが、これは故人があの世に行ってから日にちを数えるのに使うためということです。
葬儀を迎えるまでは枕飾りのロウソクの火や線香は絶やさないように親族で交代で見守る必要があります。
家族が亡くなり心労も重なっているでしょうから寝ずの番は、精神的にも体力的にもきついでしょうから、最近では長時間長持ちするロウソクや線香もあります。