手元供養(てもとくよう) その1
本来、遺骨は墓地や納骨堂、寺院などで管理、供養するのが一般的です。
しかし、遠方でお墓参りに行くのが難しい場合や忙しく供養に行く時間がなかなか取れないなど、そういった場合に適しているのが手元供養です。
手元供養とは、遺骨を寺院や納骨堂ではなく自宅で管理することをいいます。
手元供養には、分骨した一部を自宅で保管する方法と、遺骨すべてを保管する方法があります。
分骨にする場合には、遺骨の一部は寺院や納骨堂にありますので、自宅と両方での供養が必要かどうかでどちらにするかを考えるといいでしょう。
手元供養では遺骨は自宅にありますので、位牌や遺影だけに比べ故人のことをより身近に感じることが出来るでしょう。
また、遺骨すべてを手元供養にする場合、当面は墓石なども必要ではないので、墓地・墓石の建立費用も掛からないというメリットもあります。
事があまりにも急で、墓地の準備が済んでいない方が手元供養を選ぶケースが多いように思います。
一方で、分骨をして手元供養をする場合には、月命日などでは自宅にて供養をし、三回忌などの節目の際には寺院や納骨堂に出向き供養をする、など使い分けをするということも出来ます。
手元供養ではお墓ではないので、遺骨を収納する入れ物や器に特に決まりはありません。
また、ご遺骨を更に細かく粉砕し、ペンダントケースに入れて肌身離さず持ち歩く方や、オブジェのようなものに入れる方もいらっしゃいます。
自宅に安置していれば日常的に目にしますので、より故人を思い出せるようなものを選ぶと良いでしょう。