真鍮の花立

お仏壇にお花をお供えする時、対の花立、花瓶を用意しますね。

白磁だったり、青磁だったりの瀬戸物の花瓶もあります。

ガラス製のものもあります。

そんなにたくさんの花でなく少数精鋭の一輪挿しもあります。

でも、模様や柄がある花立は、いつか飽きる日が来ます。

見慣れてしまうとでも言いましょうか。

花立選び、案外難しいものですね。

しかし、見飽きずに、お花の持ちもいい花立があるのです。

それは、真鍮製の花立です。真鍮は、黄銅(おうどう)とも呼ばれますから、そちらでも大丈夫です。

真鍮は、主に亜鉛と銅から作られた合金です。

古代ローマ時代にはあったと言われています。

人間が火を手に入れてから、精銅技術発展はめまぐるしかったことを意味しています。

優れた耐久性と加工性を兼ね備えた真鍮は、その姿の美しさもあり、様々な日常品に加工されています。

ただ、現代では、本当に真鍮のもの(磁石がくっつく)と、真鍮メッキされたもの(磁石はくっつかない)があります。

本物の真鍮には、緑青という古サビが発生するのです~緑青ができるのは、同じ銅の仲間のブロンズ、駅前なんかにあるブロンズ像の緑色になってるあれです。

さて。

お花の持ちをよくするために、花立に10円玉を入れる方がおられます。

それは、銅イオンの働きで、お水が濁らないのでお花の持ちがよくなるからです。

実情を言うと、10円玉1枚では効果はあまり期待できず、100円=10円玉10個くらいは入れないといけないんですが。

つまり、本当の真鍮製の花立は、銅の効果もあるので花持ちがよいのです。

花立自体が効果を持っているのです。

見慣れ感も邪魔にならず、飽きることが比較的少ない点からいうと、花立は真鍮製をお勧めします。

*でも、お花イキイキとか、花持ちする薬品(パウダーだったり液体だったり)と真鍮を合わせると、反作用化学反応で、花持ちがすごく悪くなるので気を付けてください。



池上本門寺 花峰 - 花立 黒色 2.5寸