愛犬家のエチケット
お山では、とても困っております。
お寺の風景を愛犬にも見せたい、境内を歩くと、自分も愛犬も元気が出るという思いで、お散歩をする方は、多いと思います。
しかし、人間でない生き物は、所かまわず排泄をします。
言い方は正しくないかもしれませんがペットは「畜生」なので人間のルールがわからないのは致し方ないことです。
でも、飼い主の方々には致し方ないで済ませないで欲しいのです。
そのペットを飼っている飼い主であるあなたにこそ、実は責任があるからです。
境内や墓域内で自分が連れているペットが糞尿をしたにもかかわらず、飼い主の方が後片付けをせずにそのまま立ち去っていく姿を何度なく目にしたことがあります。
その際は、仕方なく飼い主の変わりに片付けます。
本門寺では、かねてより、犬を散歩させている人たちのマナーの悪さを、一般参詣者からの指摘があるようです。
広い境内だからリードを外してのびのび放し飼いにしても「ちょっとの時間」だからいいだろう。
糞尿は「出るもの所嫌わず」だからいいだろう。
本当にそうでしょうか?。
人間には、犬が苦手な人もいます。
うっかり排泄物を踏んでしまう被害に遭われる方もいます。
あなたの愛犬は、必ずしも、人間すべての愛犬ではないのです。
ちょっとの時間だから許されるは、仏さまの教えとはかけ離れたところにあります。
ちょっとの時間だからこそ、マナーを守り、自分以外の他者に迷惑をおかけしないことが、仏さまの教えではないでしょうか。
少なくとも、散歩コースを池上本門寺境内に決めている方のすることではありません。
池上本門寺では、立札を建て、下記のように境内におけるお散歩のルールを作りました。
◆首輪には縄や鎖を必ず装着する
境内で犬の散歩をさせる皆様方は、犬の首輪に、必ずリード(引き綱)をつけ、飼い主さんが主導の散歩にしてください。
散歩コースは、飼い主さんが決め、決して犬に決めさせないでください。
このことは、飼い主に対する忠誠心や服従心を養わせるのに、とても大切です。
◆縄や鎖を手から絶対に離さない
リードを離しますと急に車道に飛びだしたり、参詣者や子供に飛びついたりする場合があり、大変危険です。
決してリードを離さぬようにお願いいたします。
◆事前に済ませてから散歩に出かける
トイレは事前に自宅の決まった場所でさせてきて下さい。
糞尿は他の利用者の迷惑になりますし、貴重な文化財を腐食させたり、破損させたりということになりますので、必ずお守りください。
◆排泄物の持ち帰る
万が一、糞便をした場合は、自宅に持ち帰って処分して下さい。
以上の4つです。
お山は、決して犬との散歩を拒否している訳ではありません。
正しいマナーとルールを守って頂きたいと心から願っているのです。
誰も見ていないからいいや…では、ありません。
お聖人様はじめ、仏さまはすべてお見通しなのです。