ありがとうの意味
お正月も過ぎ、あっという間に2月に突入です。
そして、お山では、この3日に平成最後となる節分会が開催されます。
みなさま、奮ってご参拝ください。
さて、皆様、仏壇には花を飾りますよね。
でも、花の向きは、私たちの方を向けてお供えします。
この意味、ご存知でしょうか。
私たちは、仏様へ感謝のつもりでお供えしていますが、実は仏さまから「いつもありがとう」の意味でこちらを向くようになっているのです。
お花を買ってきてくれて「ありがとう」。
お花を供えてくれて「ありがとう」。
そんなご先祖様の思いを私たちは、花を通して知ることができます。
そして、仏壇の掃除をするとしましょう。
毎日毎朝、仏壇の中の位牌まできれいに拭き掃除している家もあれば、月1回の家もあるでしょう。
私たちは、仏さまにご奉仕させてもらえることが感謝なのですが、きれいになっている仏壇を見て、次第に私たちの心が安らぐ。
これも仏さまからの「ありがとう」です。
ピカピカの位牌に反射する蛍光灯の光で「ありがとう」のメッセージがくることもあります。
お墓参りの時、菩提寺までの距離は様々ですが、私たちは足を運びます。
運べる足がある、歩けると言う健康を与えて下さった仏さまに「ありがとう」。
朝早くいけば、朝のきれいな空気を吸わせてくださって「ありがとう」。
昼だったら、お寺の自然ににふれさせてもらえることに「ありがとう」です。
でも仏さまからすれば、ここに居る(お墓)ことを忘れないでくれて「ありがとう」とおっしゃっているのです。
お盆やお彼岸に、菩提寺のご住職が、お経を読みに来てくださいます。
その時、あなたはお布施の封筒をどのようにしていますか。
ちょうどよいサイズのお盆の上に、お上人さんが受け取る側に「お布施」の文字が書かれた方を置いていますか。
意外と、仏壇に向けて封筒を置きがちなのですが、お上人曰く、お布施はご先祖様からいただくのだそうです。
だから、置き方が重要なのだと。
この時多くの人が、生きてる私の財布から出しましたという考えが頭をよぎるかもしれません。
でも、いま現実にお布施を出せる金銭状態で、お上人さんをお呼びできる生活環境にいるのは、ご先祖様のおかげであり、これこそが「ありがとう」なのです。
確かに、お布施はお寺さんに渡りますが、同時に私たちはご先祖さまから、私の代わりにお寺さんに対応してくれて「ありがとう」の気持ちをいただくのです。
仏事は、すべて「ありがとう」です。
「有難う」。
ありがとう。
有ること、存在すること自体が難しいから、感謝なのですね。