お墓のお墓
季節の変わり目のせいか、ここのところの暑さはまるで夏のようです。
沖縄は既に梅雨入りしていますが、今年の東京の夏の暑さが気になります。
さて、先日の日曜日の昼、何気なくTVをつけたところ、たまたまやっていた番組で気になるテーマを取り上げていたので、つい最後まで見てしまいました。
ついては、こちらでも少し書いてみたいと思います。
その話題とは、「墓の墓」です。
番組では、愛知県の豊田市に妙楽時さんというお寺さんのご住職が出演されておりました。
そこには一見、異様な光景が広がっていました。
そちらの寺院の敷地内に、幅250メートル以上、高低差20メートル以上にわたって、おびただしい数の墓石が積み上げられ、まるで城壁のようです。
その墓石、数にして2万基以上とのこと。
ご住職の説明によれば、その墓石群は、全国から寄せられた使用済の墓石だそうです。
墓石の受け入れをはじめて現在まで40年以上経過し、受入数は年々増加する傾向にあるとのこと。
1つ1つの墓石は、何らかの事情により墓じまいされた墓石で、すべてご依頼に基づいて寺院が受け入れ、永代供養をされているとのことでした。
気になってネット検索してみると、こちらの妙楽時さんは過去にもいくつかのメディアで取り上げられていました。
朝日新聞デジタル
「墓石の墓」縮まる社会を映し出す 山にびっしり2万基
デジタル毎日
墓じまい~広がる「お墓のお墓」 愛知・豊田の寺
諸々の合理性を追求すれば、いまもなお各地で開発され続けている納骨堂や合同墓が、これからの墓の主流となっていくのは誰にも止められないでしょう。
世の中が便利になっていくことは大変結構なこととは思います。
正味10分程度の番組を見終えて、ご先祖様を大切に思う気持ちや、ご供養の精神、これだけは忘れずに大事にしていきたい、と改めて思い直した次第です。