露草(ツユクサ)をトンボに食べさせましたか?

露草(ツユクサ)はそれこそ梅雨の季節に、きれいな青い小さな花を咲かせる雑草です。

開花時期は、6月5日頃~10月頃までです。

名前の由来はつゆをおびた草からくるそうです。

学名 Commelina communis でCommelina は、17世紀のオランダの「コメリンさん」という植物学者から名づけられました。

日本では、身近な花であるためか、たくさんの別名を持つ花でもあります。

「縹草」(はなだぐさ)、「帽子花」(ぼうしばな)等です。

ツユクサは朝露を受けて咲き出し、午後にはしぼんでしまうので、ツユの銘にふさわしい花です。

ツユクサの花びらは何枚ある?と聞くと、大抵の人は二枚と答えますが、実は花びらが三枚というユニークな形をした花でもあります。

2枚の大きな花びらの下の方に白い小さな花びらが一枚ついています。

私が子供の頃には、ツユクサはトンボの食べる花として、子供の間では一般的な常識のようなものでしたが、大人になって考えてみると、トンボは肉食であるので、これはどうもおかしな話です。

しかし実際トンボを捕まえてツユクサを持たせると、がりがりとかじり始めたものでした。

なぜトンボが、あのような行動をとるのか未だに謎ではありますが、トンボを捕まえては花を摘みに行ったものでした。

子供時代はそれほど身近であったツユクサですが、外で遊ばなくなってからは身近な存在というよりは、見つけて子供時代を懐かしく思い出す花となりました。

私の母はツユクサのとても好きな人で、あの青がとてもきれいだよ、と子供の頃によく聞かされました。

花をつんで母に持ち帰ろうとしては、あっという間に萎れた花に、母の面影が今でも重なります。