蛍袋(ほたるぶくろ)
蛍袋 (ほたるぶくろ)は学名がCampanula punctata Campanulaはラテン語で小さな鐘という意味で、花の縦長にふくらんだ袋のような形が鐘の様に見えることからCampanulaがつけられました。
punctata は斑点のあるという意味で、内側にある斑点をさします。
蛍袋 (ほたるぶくろ)は山野に見る事のできるキキョウ科の植物です。
日本名の由来の蛍袋 (ほたるぶくろ)ですが、蛍とは元々は火垂る(ほたる)と書きました。
昆虫の蛍も実はここから来ていて、尾部の発光器から発せられる光が、火を垂れ下げて持っている様に見えることから名付けられました。
〝火垂る(ほたる)〟とは火が垂れ下がるという意味で、日常的には提灯(ちょうちん)のことを指しました。
現在でも提灯のことを〝火垂る袋〟や〝火袋〟と呼ぶ地域があります。
蛍袋 (ほたるぶくろ)も提灯に型が似ているので〝火垂る袋〟と呼びそれがいつしか蛍袋となったと言われています。
蛍袋 (ほたるぶくろ)の命名にはもう一つの説があります。
それは花の中に昆虫の蛍を入れて、開口部をぎゅっと縛って蛍を閉じ込めると、ちかちかと光る花が完成します。
根本から折って、全ての花に蛍を入れると、それは幻想的な美しさとなります。
これは昔の子供達の遊びですが、この遊びから命名されたという説です。
どちらにしても、美しい花にピッタリのエピソードです。