シャクヤクは薬?

syakuyaku001

シャクヤクは・牡丹(ぼたん)科の花で、学名 をPaeonia lactiflora Paeonia:ボタン属 と言います。

lactifloraの意味はミルクの花を持つというもので、Paeoniaは、パエオニア、ペオニアとも読み、ギリシャ神話の”医の神ペオン(Paeon)の名前に由来します。

ペオン(Paeon)は黄泉の国王であるプルートーの傷を治しましたが、それにはオリンポスの山からとってきたシャクヤクの根が使われたそうです。

シャクヤクは死者をよみがえらせるほどの強力な薬として珍重されましたが、漢方の世界でも重要な植物として扱われているそうです。

日本では「シャクヤク(芍薬)」は中国から薬として渡来し、中国名の「芍薬」をそのまま音読みにしてシャクヤクと呼ばれるようになりました。

日本では野生種はなく、室町時代ごろに朝鮮を経由して渡来しました。

名前に薬がつくことからも分かる様に、中国では薬草として栽培されてきました。現在も鎮痛薬や化膿性腫物として使用されています。

シャクヤクは江戸時代には茶花として鑑賞されるようになり、品種改良が繰り返されている古典園芸植物です。

園芸品種がとても多く、現在3,000品種以上もあると言われています。

「立てばシャクヤク(芍薬)、座れば(ボタン)牡丹、歩く姿は(ユリ)百合の花」という言葉があるように、シャクヤクは美人の代名詞としても使われます。初夏に豪奢で美しい花をさかせます。

この記事を読んだ方は以下の記事も読んでいます:

    スモークツリーは、花が綿菓子のようなフワフワの毛が特徴で、まるで煙のような花が咲きます。 切花でも生け花の花材に使われ…

    皆様は、お線香の香りのもとには、どんな素材が使われているかご存知でしょうか。 最近、良い香りの洗剤や、消臭剤が登場し、…

    秋明菊(シュウメイギク)は花もつぼみも可愛らしい植物で、秋に花を咲かせる宿根草です。 ですので一度植えると毎年秋にかわ…

    墓石に使われている石が、どこの国でとれたものなのかを考えるのは、やはりお墓を建てることになってから、ということになるで…

    さる2月15日、池上本門寺では、釈尊涅槃会が執り行われました この日は、本殿に「釈迦涅槃図」をまつり、本門寺役課・随身…

タグ

2012年11月18日 | コメント/トラックバック(0) |

カテゴリー:樹木と草花

このページの先頭へ